夜の駆け足花見

こんばんわ。ミーゴローです。

昨日は日中結構いい気候だったのですが、多分花見客でいつものワインディングロードは走れたものではないと思い、CBRには乗りませんでした。

さすがにこのシーズン、マイカーには要注意です。かわりに深夜、買い物がてら、ふらっと母校の小学校のある町をPCXで走ってきました。

途中に桜並木があります。もう満開でした。いつもなら自販機でコーヒーなど飲みながら花見をしようかなどと思うのですが、去年ここで死体遺棄事件がありました。結構全国ニュースになりました。

陰陽道でいうなら、悪い気、障気が溜まる状態なのでしょうから、長居は無用と決め早々に通過しました。

 

週末の夜にこの地方を走ると当然のことながらドキュンがいっぱいな状態です。現在人生休憩中の人たちには決してお勧めできないツーリングです。これは真似しないでください。

私もいつもはこのようなシチュエーションでは滅多に走りませんが、今日はふと思うところがありまして、ふらりと出かけたわけです。

例によってLEDのハイビームがつぎつぎ、どんどん接近してきます。これらをうまくいなすには、やはりそれなりの長い経験が必要です。

これらの車に後ろにつかれると非常にうっとうしい状態になります。さっさと前に行かせます。

 

猫の生まれ故郷

しばらく走りますと、鉄橋がある場所があります。

この鉄橋の下の河原道に、大昔、白い仔猫が一匹捨てられていました。私がまだ十代中頃の事です。

 

雨に濡れてミーミー鳴いてます。私の方に向かって鳴いているのです。しょうがないので連れて帰りました。

本当に小さくて生まれて間もないようです。片手に収まりそうな多きさでした。

素手で持つととても温いのですが、つまり、体温を奪われていて寒い状態なわけです。

 

それにしても、よくもこんな危ないところに捨てていったものです。自転車がびゅんびゅん走る場所です。その横は車が多い国道があり、おまけに線路も近い場所です。全く捨てた人間はどういう人物なのでしょうか。もう少し頭を使って欲しいものです。

 

こういった場合、捨て猫にはせず必ず里親を探すべきです。

猫の場合は比較的飼い主が見つかり易く、かつ犬のようなトラブルの原因になるようなことも少ないと思います。

 

この猫は「はなこ」と名づけて家で飼うことになりました。

この「はなこ」は結局20歳以上生きました。私の人生のほとんどを一緒に生きたわけです。

さすがに死んでしまったときはこたえました。おそらく今でも立ち直れてはいないと自覚しています。

だからときどき、こうして「はなこ」を拾った場所に来るのです。私が観ているこの風景、寒い中、「はなこ」も同じ風景を観ていたのだと思うと、非常につらいのですが、「はなこ」に近づけるような気がするのです。

 

帰り道の魔の国道

私はこの町に帰って来ても、懐かしいとかいう感慨は湧きません。まったくあらゆる意味で忌まわしい記憶しかないのです。

小学校でも、辛い思い出しかありません。

実際、死体遺棄事件にしろ今更なわけではなくて、むかしからこの地域ではよく似た事故や事件がありました。

よほど、悪い気が集まる地なのでしょう。

 

帰り道、私が魔の国道と名付ける国道があります。大阪と奈良の県境、生駒山系と葛城山系の繋ぎ目に大和川が流れる場所があるのですが、この大和川に沿って国道が走っています。

飛鳥時代、奈良の飛鳥の宮に大陸の使者を迎えたおりこの川を上ったとされる場所です。

また、雅楽の左方(さほう)の舞で蘇莫者(そまくしゃ)という舞があります。聖徳太子がその昔、信貴山に行く途中で笛をふいたところ、猿の姿をした山の神がでてきて舞を舞ったという物語なのですが、その場所とされるのもここなのです。

 

たいそう縁起がよさそうな道なのですが、じっさいには信じられない交通事故が多発する危険地域なのです。

 

その道で、また猫らしきものが無残にひかれているのを発見しました。

あまりに損傷が激しいので猫なのかどうなのか分かりません。野兎にもみえます。

多分野兎だと思いたいのですが、道路上に放置するには忍びなく、猛スピードの車に注意しながら厚手のポリ袋で遺体を回収しました。

袋越しに内臓ごとすくいとる感じですが、猫にしては大きいかなと思います。

 

ガードレールの下側の草むらまで移動しておきました。無責任ですが、これ以上はどうすることもできません。国道なので道路管理が回収してくれるように袋の口をそろえておくくらいでしょうか。

 

とても悲しい気分です。

今日もこのブログをお読み下さり、ありがとうございます。

 

 

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