この2学期から子どもの成績を上げる方法!の2
2学期からでも遅くない。学習の遅れを取り戻そう!
こんにちわ。ミーゴローです。
このブログでは、子どもが学校で最もつまづくことの多い「算数」を例に挙げて、家庭学習の方法をお話しいたします。
さっそく前回お話した。「教科書の基本型」についてお話しいたします。
「教科書の基本型」の見つけ方
小学校算数の教科書では、どの出版社でも各単元ごとに教えるための「教科書の基本型」というものがあります。
これを教師は正確に把握して授業を組み立てていくことになります。
まず今回、例としてあげるのは、5年生の算数(上)とします。
多くの場合、この(上)から分数の通分、約分が登場することになります。そして、小学校算数最大の難関である「割合」へとつながっていくことになるわけです。
「教科書の基本型」とは、その単元を学習するにあたって、子どもの理解を形作るための文字通りの基本の型となるものです。
多くは、教科書の各単元は、導入の見開きから入っていくのですが大体この導入の次に示されている場合が多いです。
今回は例として、多分一学期に終わっている場合の多い「分数の通分、約分」を、おさらいがてらに大手3社の教科書を観てみます。(学校によって異なります。)
啓林館、学校図書、大日本図書の場合は(上)巻で扱うことになっています。
「分数」は4年生の(下)ですでに学習しています。導入にはこのときに習った「大きさの等しい分数」に出てくる数直線を縦に並べた図が必ず入っています。
これらはおさらいになるものですから、教科書に鉛筆で書きこみながら実際に確認していきます。
例えば、1/2、と同じ大きさの分数2/4、3/6などを書き込むか、囲んでいきます。
さて、この啓林館、学校図書、大日本図書の場合は導入の次にすぐに「教科書の基本型」が出てきます。
分母、分子に同じ数をかける図と、同じ数で割る図です。これがこの単元の「教科書の基本型」になります。
どの教科書でも次の模式図と同じ意味の図を入れています。
つまり、分母、分子に同じ数をかけた分数は等しい。分母、分子を同じ数で割った分数も等しい。
このことが、この単元の「教科書の基本型」で、子どもはこの事を基本にして例題、基本問題、練習問題と順に取り組んでいくことになります。
子どもが分からないとか難しいとか言う場合、この「教科書の基本型」に戻ることで理解することができるわけです。これが、教科書に設定された機能です。
これを、予習、復習として家庭学習に利用していただきたいのです。それは教師がこの「教科書の基本型」に基づいた授業をしているということは限らないからなのです。
教科書のこの機能を信じて下さい。
おそらく、図には空欄が設けてあり、そこにじかに書き込むようになっているはずです。
すでに、教科書に書き込みがあるならば、教師がちゃんと教科書を活用していることでもあります。
もし、書き込みが無かった場合、(教師がノートにちゃんと書かせている場合もありますが)、おさらいがてら鉛筆で書き込ませてみてください。
こういった作業を通して、子どもが内容を自然に無理なく理解していくように教科書は設定されているのです。
教科書は汚すことを恐れてはいけません。教科書は子どもが鉛筆で書き込むことを前提にしています。
もし書き込みで教科書が汚れて、学校で先生に叱られたとかいった場合は、教師に親御さんが家庭学習で行っている旨伝えておくといいです。
子どもに学習のつまずきがある場合は教科書の当該単元に戻ってみる。
1学期も終わって学習内容が全て理解できている場合はいいのですが、分からないまま放っている単元、内容がある場合は教科書の当該単元に戻ってご家庭でおさらいすることが必要です。
小学5年生レベルの内容にもなると、すでに大人でも難しい部分があります。親御さんの独自のやり方、知識のみで教えるのは危険です。
親御さんが自分のやり方で教えてしまうと子どもの知識体系に偏りができてしまいます。やはり子どもの将来のためにも、小学校の基礎知識は教科書の機能を利用することで正確な知識を理解させる必要があります。
各単元ごとの「教科書の基本型」は、現役の教師でも把握できていない場合があります。単元によっては教育の専門でも分かりづらい場合が確かにあります。
「教科書の基本型」とは図とはかぎりません。指導のプロセスを指すのです。
親御さんが教科書をみても「教科書の基本型」は分からないことも当然あります。
そういった場合でも、各単元最初の導入から教科書に書き込みながら例題までを行うことで、自然に「教科書の基本型」をなぞることが可能になります。
このとき特に親御さんがいちいち説明する必要はありません。例題までは解答が書かれていますので、それをみて例題までを書き込んでいくだけで一応はOKになります。
これだけだと本当に分かっているのか不安になりますが、最初は8割理解できていればよしとして、つぎの機会に基本問題、練習問題とやるのです。
説明するほど子どもは分からなくなる
肝心なことですが、子どもが学校の授業についていけない場合、多くは教師の「授業力」の不足が原因です。
授業の技量が低い教師ほど、説明が多いという特徴があります。
特に、LD学習障害の傾向がある場合の子どもほど、説明するほど分からなくなります。一般の子どもでも多すぎる説明は逆効果なのです。
次回はこの点からおはなしいたします。
今日もこのブログをお読みくださり、ありがとうございました。
「この2学期から子どもの成績を上げる方法!の1」
「この2学期から子どもの成績を上げる方法!の3」