しょうがないじょネコ。大阪市立美術館にいく。
こんにちわ。ブログみぃごろーです。
絵画関係の読者の方々は、今頃秋の各公募展に向けて制作に励んでおられることと思います。
暑い中ですが、お互いがんばりましょう。
ネコと全関西美術展を鑑賞する
とどうなるか。(ロケみつ応援コメント編・短編小説)
「お兄ちゃん。賞が無いじょ。」
ミーのいつものひとこと。「あっそ。それがどうした。」
「しょうもないじょ。ああ、しょうもなあ~。」
(勝手に言うとれ。)いつものことである。
しかし、毎度この通称ゼンカンこと全関西美術展に入選するのは格別な思いがある。この、まるで上野の国立博物館風のやたらりっぱな建物。この大阪市立美術館の一階展示室に、自分の作品が展示されるのである。
各種美術団体展の展覧会などでは、どの団体でも地下展示室というのが普通で、上階は特別なイベント展の会場になる。だから一階から上の展示室というのはなかなかの晴れ舞台。下手をすると東京六本木・国立新美術館よりいいかも。
会場ホールはまるで宮殿。美しいクリスタルガラスの大きなシャンデリアが二つ、高い天井で七色に輝く。
そのなかの会場。絵画展示室。
今年はなんと私の作品が第一展示室入り口の真正面。自分の絵が真っ先に目に入ってきたので驚いた。
これには、まったくたまげた。いつもは、自分の作品をおそるおそる探すのが常である。そして、自分の絵の会場での見栄えや出来具合をチェックして安心するのである。
今年のゼンカンの宣伝文句「関西美術界の新たなる流れ」だったかな。それに従えば、私の作品がその先導だということになるわけか。まさかね。しかしまあ、遠目にもすごいインパクト。我ながら。
しかし、それだったら一席(最高賞)でもくれればいいのに、今年の一席は3年前と同じ人。しかも同じような絵。某在野系団体の中堅。そういえば、今年の審査員はこの団体の委員だった。それにしてもあからさまだな。受賞者は大方知った名前が多い。
この世界は依然として旧態依然。なかなか新人が育たない。高齢化社会の進行でこんな体制続けたら、まもなく画壇は終焉を迎えざるを得ないのが分からないのだろうか。しょせん敬老団体・老人クラブかな美術団体なんてのは、と思う。
(ああ、写真が撮りたいな。)と思う。
このゼンカン。写真撮影禁止。何かの特別展のように、係員が常時各室で監視している。
なかなかの扱いでもあるか。
「おにいちゃん。動物園に行こうよ。だじょ。」
「またかよ。」
美術館の外に出る。強い日差し。しかしまあ。何で今年はこんなに暑い時期なんだろう。
去年の入選率は40%台だった。さぞかしアマチュアが活躍したことだろう。今年は明らかに在野美術団体の公募時期とずらしている。在野のセミプロが多く戻ってきた。そのためだろうか、今年の入選率は28%。出品数もかなり増えている。よく、通ったものだ。我ながら。
この辺り天王寺公園、ネコが多い。野良というより地域ネコ。ちゃんと去勢・避妊されている。
「おお、ネコがいるじょ。」
「そうだよ。お前の仲間。」
「ミーはみぃだじょ。ユーは誰だじょ。」
ネコ「ミャーン。」
「おお、そうかだじょ。」
(いちおう、会話している。)
「何て言ってるんだ?」
「ここに住んでるんだ。と言っているじょ。」
(ほんとかよ。)
「おにいちゃん。はやく恐竜を観にいこうだじょ。」
「動物園に恐竜がいるか。」
「いるじょ。あの首の長い恐竜。」
「あれな。お前の言ってるのはあれキリン。分かる。恐竜じゃないの。」
「ほう、そうだったのかだじょ。ぜんぜん知らなかったじょ。」
「もういい。毎度同じ事言うな。どうせ、次はガメラを観ようとか言うんだろう。」
「よく、分かったじょ。」
「あれな、ワニガメなの。ガメラじゃないの。分かる?何回言わせるの。」
「あれはガメラだじょ。」
「じゃなにか。お前、ワニガメが飛んでいるの観たことあるの?」
「無いじょ。」
「ワニガメが火を吹いているの観たことあるの?」
「無いじょ。」
「じゃあ、ガメラじゃないよな。」
「・・・・・・だったら・・・おにいちゃん。あれがガメラでなくて何なのだじょ。言ってみろだじょ。」
「うっ!・・・・・・・・・」(こいつ、ネコのくせに、なかなかするどい。)
今日もこのブログをご覧くださり、ありがとうございました。