美術団体の今後・FACEのはなし言います
本日2本目の記事になります。一本目の内容と全く違うことなので、別記事にします。
行動美術展の東京本部会計から、作品集の負担代金の督促状が来ました。電話では来年まで待ってくれるということでしたが、何かね。
まあ、兄貴は某団体の会員(この会の最高階級)でしたが、年会費が何と5万円でした。それと、関西支部費も2万円だったかな。
かなりの負担でした。兄貴は当時現役で、教師しておりましたが、それでもキツイ出費だと言っておりました。
そんでもって、関西展、東京本展でそれぞれ10万円以上かかります。画材費等除いて。
毎年、東宮御所近くの明治記念館で記念行事もあり、さる皇族の方からお褒めも頂いていてけっこうな身分だったわけですが、現役、働いていても、経済的負担は相当なものだったらしいです。
で、その会の会員同士の話題で、今後の会の存続、会の人員減少の話とか、美術団体の減少問題とかの話をわたし聞いておりましたが。
今年、悟ったわ。
当のお偉いさんたち、危機感無し。行動美術で体験した今回の心のわだかまりで、いろいろ悟りました。
現在の美術団体数は10年ほど前で200から300団体とかいわれていましたが、今は200は完全に切ったのではないかと推測します。
なぜなら、会を維持できないからです。財政的、人材的に。
とにかく、むちゃくちゃお金がかかるのよ。
わたしの場合、今年、画材費等除いて、20万円前後くらいの出費になりました。
しかも、これは、去年より数万円増えているんです。
この不況の時期に。
運送料がはっきり値上げしているのも大きいし、なにより、協力金とかなんやら去年まではなかった請求が予告無しに次々出てくる。
まあ、会の維持に費用が増加しているのも理解できます。
でもね、これはね、遅かれ早かれ会は衰退していくわ。間違いなく。
委員の人たちはそれが分からない。
団塊の世代
会の維持のため、各団体は若い人たちを積極的に集めようとしています。
一定年齢以下に対して出品料を値下げしたり。
でも、しかし、危機感がもひとつ。だと思う。
それは何なのか。
わたしね、今回のことでハタと思い当たることがありました。つまり、
会の委員は今現在、団塊世代が大勢になっていることに気が付きました。
彼らは、お金に不自由が無い。老後の資金にも余裕がある。
だから、1万円が千円札と同じ感覚。
「さっさと千円くらい出しなさいよ。こっちは会計締め切りあんのよ。ちゃんとしてよね。」
なんですよ。
去年はなかった請求金額数万円で、わたしがどんだけやばいことになるか、なんて想像もできない。
今、一万一千円送ったら、残るのは4万円。これで、12月の障がい者年金出るまで、一体どうやって生活すればいいのよ。というのが想像できない。
今の若い人たち、とりわけ美大出たばかりの若い子たちがお金が無いのは当然だけれど、(それどころか奨学金の負債で大変。)現役世代のひとたちでさえも、数十万円の出費なんて到底無理。
団塊世代の委員の方々は、今現在の日本の状況というのが分かっていない。
だから、極論、日展と二科展以外は消える運命にあるといえます。
在野の強豪ですら、この危機的有様をわたし実感しました。
今、おそらく、想像以上のスピードで、多くの団体は募集人員を下回り、消滅しているのでしょう。
ブランドの強い、在野の今の数団体とて長くは無い。
FACE損保ジャパン展
わたし、過去記事で、このFACEからは降りると宣言して、それを撤回した理由はまさにこれ。
今後は、こういった個人の制作発表スタイルが主流になっていくと予感します。

