行動美術展の作品搬入やっと終わった。

 2日が、行動美術展の作品業者集荷(搬入)の日でした。

 例によって、大変でした。

 業者さんには、「午後に来て下さい。」とお願いしていたのですが、それでもやばかった。

 実は、前日の確か記憶が疲労で遠いのですが、夕方に起きたのかな。それでも、その日の昼まで制作していたから、睡眠時間は5時間少々。

 睡眠不足に疲れも相当溜まっていているはず。こういうときは要注意。ミスやらアクシデントの罠が必ずある。

 まさか、ここから完全徹夜になるなんて、その時は思ってもいなかった。

 作業自体は、後は仕上げだけだったはず。11時頃には額装も終わって、寝れるだろう。なんて思っていたら・・・。

 作品自体は、かなり予定より遅れたけれども朝までには、完成しました。ああ、一安心。

何か変だった

 この作品集荷は、原則現金です。クレカが使えない。これ、大変不便、なんてもんじゃない。

 そもそも、目覚ましまでかけて、夕方に起きたのは、ATMで現金をおろすためでした。

 夜9時までに、JR王寺駅に唯一ある「りそな銀行」のATMに行かなくてはいけません。唯一というのは、奈良県は某地方銀行の勢力圏で、このJR王寺駅以外には数か所しかない。しかも、大和郡山駅まで行かなくてはなりません。

 なのに、どっかの、多分アルコールの入っている馬鹿のおっさんが、その唯一のJR王寺駅のATMをダウンさせてしまっていました。『ただいま、お取引はできません。』のメッセージが出たまま、画面タッチしようが、非常電話をかけようがまったく応答なし。なすすべ無し。

 お金おろせないの。どうしよう。しばし、茫然。

 ちなみにですね、だったら、コンビニか某地銀のATMでおろせばいいじゃない、と思われるでしょうが、手数料がかかります。

 わたし、いちおう「りそな銀行」のパール会員なので、手数料は0。なのに、手数料払うなんて絶対に嫌。今のわたしに150円だったかな。もっとかな。こんなどっかのバカのせいの出費なんて耐えられない。

 近くの他の「りそな銀行」のATMをスマホで検索したら、なんと大和郡山まで行けってか。あのPCXで。どんだけしんどいねん。遠いのよ。かといって電車賃払って行けるかって。何せ、PCX、1時間だけ無料のリーベル王寺に置いてますから、早く帰らないと勝手に警備員が鎖をつけます。これ、バイクのホイールに通しますから、取るときディスクブレーキの金属粉やら泥やら埃で汚れるんで嫌なんですよ。

 で、頭フル回転。そうだ、柏原に行こう。隣の大阪府になるけれど、大和郡山よりよっぽど近い。

 で、夜の魔の国道を走る決心をしました。

 実は、あんまり行きたくない場所。小学校通勤のとき、毎日走っていて辛い思い出というか、身体も相当暑かったり、寒かったり、吹雪の山中、ホワイトアウトで転倒したり、散々な目に遭った場所。

 まあ、今回は山越えじゃなくて、国道ですから、しかも夜も8時過ぎだから空いていてすんなり着いたんですけど、ついでに、通勤時代、帰りに寄っていたスーパーで買い物して。と、ここまでは、なんとかスムーズな方だった。燃料代も多分ATMの手数料よりは半分以下。これは、PCXの唯一のメリット燃費。

 しかしまず、ここまで、相当な大仕事になってしまっているはず。睡眠不足に連日の疲労がたまっている状態なら。何やら嫌な予感。

 自覚は、ないけれども相当疲労しているはず。するんですよ。人間って。こういった疲労蓄積状態の睡眠不足状態では。

 で、家に帰って一休み。これでもう夜の10時。寝るどころじゃない。

 で、最後の仕上げなんだけれど、やっぱり疲労が急に出てきて遅々として進まない。何度もポカリスエットや、チョコレート、で栄養補給。これ、こうしないと身が持ちません。全然太りませんから、こういった場合。マラソンと同じ状態。事実、翌日の体重は・・・ああ、モデルできるわ。わたし。ってくらい。鏡見てウェストの細さに我ながら唖然。

 なんとか、前に進むしかない。時間に追っかけられている。まさにこれ。

 ここ数日は、太陽が昇ってくる前の明るくなってくるのが怖いのなんのって、心理状態。ああ、もう朝なの。

 で、それでも何とか作品自体は、朝までには完成。ここまではよかった。

 だけれど、ここからが地獄だった。日が昇り出すと、急に暑くなる。

 

 暑さとの闘い

 今までの経験上、書類の作成やら、作品へのサイン入れとか、思いのほか手間のかかるものは事前に済ましてはいました。

 が、今年は、新しい額を装着しなくてはならなかった。

 それに、厚みのある作品の保護材づくり。

 私の作品は、御覧になった方ならご存じのように半立体です。かなり厚みがあります。だから、四隅にウレタン、スチロール等の保護材を作成してセットしなくてはなりません。

 これ、ヤマト運輸の場合は、ヤマト運輸が頑丈なものを作成してくれるので、助かるのですが、普通の美術輸送業者では、そこまではやってくれませんし、やってもいい加減。

 だから、自分で頑丈なのを造っておかないと大変。

 とにかく、運送屋というのは、荒っぽいので、額縁はいつも傷だらけになって帰ってきます。なにせ、地面、地べたに平気で置きますから。

 この保護材造りに2時間。

 次に額縁なんですけど、この日、新品のを開封いたしましたら、製品仕様が変更されている。

 いつも使っているのと同じメーカーの同じものの色違いだったんですけど、金具が変更になっていて、これがややこしい。説明書は意味不明。

 まずいことには、これに使用できる従来の樹脂製のキャンバス固定具は何故か数が足りない。多分、物置のどこかに行っていて、それらを探している時間は無い。

 この時点で、太陽はもう高く、相当な暑さ。意識朦朧。

 やった人ならご存じのように、F130号の額縁を一人で組み立てるのには、相当無理がある。

 まず、手が届かない。両端。194cmだったかな。底辺の棒に縦棒を差し込んで固定すると、ヨレヨレして上辺が取り付けられない。

 これ、部屋が広ければ、下に置いて組み立てるんですけど、家では無理。

 それでも、なんとかなんとか流れる汗をぬぐいながら、奇跡的に上辺枠をはめてなんとか額縁の四角の形はできた。

 後は、固定具を嵌めて、作品入れて終わりだ。と思ったら。訳の分からない金具がいっぱい。

 これ、もしかして、一個一個、木ネジで締めろ、という意味?

 なんで、依然のプラ製のにしてくれないのよ。なんで、こんな、余計な設計するのよ、馬鹿。

 この時点で、なんと正午を過ぎている。もう、業者がいつ来るか分からない状態。

 焦りまくり。汗はたらたら。

 分かりにくい説明書を何とか解読して、ようやく金具ははめたのだけれど、ああ、木ネジは省略しよう。意味無し。馬鹿か。今からキャンバス木枠に木ネジ十数本もつけられるかって。

 で、やっとこ作品嵌めました。ああ、終わった。・・・終わってない。保護材つけなきゃ。

 焦るのなんのって、この汗だらけの恰好。ブラジャー透け透け。顔も大変。こんな状態で、運送屋のおっちゃんに手伝ってもらうなんて無理。

 半死半生で、保護材やっとつけて、玄関まで引きずって行ったら、ちょうど、業者さんがやってこられました。ああ、ギリギリセーフ。ぴったんこ。

 旭川の子も、猫たちも母さんも必死に助けてくれたんだ。感謝。作品倒れそうになったときも、最初後ろ向いてたから気がつかなかったんだけれど、すんででふと気が付いて何とか作品破損するのが回避。教えてくれたんだ。ありがとう。てんてこ舞いなのに、作品の破損事故は無かった。これ奇跡。ふつう、なんかあるのよ。疲れていると。

 多分、ATMダウンさせて、そのあともアクシデントの連続で邪魔しようとする悪魔、外道悪霊がいて、それらと戦ってくれた、味方の旭川の子や、猫たちや母さんたちとの闘いがあったんだろうな。

 迷信、妄想だと思われるでしょうが、実際あります。こういうの。

 さて、それでも家の鴨居は傷だらけ。まあ、毎度傷はつくんですけど、今回はF130号2枚だから玄関に置けるのは一枚が限界。一枚ずつ、不自由な身体で、重い大作品を玄関の上がり框まで引きずるわけですから。

 呼び出しが鳴って、ああ、ほんとうにギリギリ。おっと、「あの、ちょっと着替えます。ごめんなさい。」酷い恰好、顔だったの忘れてた。

 で、作品の破損事故も無く、やっとこさ、最高気温の午後1時過ぎに作業終了。

 一言、今回もキツカッタ。

 でも作品出せたから私たちの勝利。結果はもうどうでもいい。

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