美術団体の現状の3

瞳の鬱(うつ)日記

 こんばんわ。瞳です。一昨日の記事に関してですが、過去記事で、(美術団体の現状内幕)に関するアクセスが大変多いので驚いています。今、コロナで開催自粛が続いていますが、制作者の皆様はさぞかし悶々となさっておられることだろうと思います。

 なんですが、例のわたしの記事は、初心者向けの内容ですから、来られる方は多分、美術系大学出身の若い方か、絵画教室などから公募展に挑戦なさろうとしている方々だと思います。

美術団体の格付け

 で、おおざっぱに改めてまとめます。美術団体には日展を頂点とする日展系の団体と、在野系とよばれるリベラル派の二つの流れがあります。

 昨日の記事で出てきた二紀会は在野系の有力団体です。現在およそ200くらいある美術団体の内で、一流というか、ブランド力の強い団体は、過去の記事ではおおざっぱに二紀会、独立美術、行動美術、国画会などだ、とか言っていましたが、もっと簡単な判断方法は、「安井賞展」で、安井賞をとっているか、或いは入選しているメンバーがいるかどうかで、判断できます。

 この「安井賞」の権威はそれほどのものなのです。

 「安井賞」はもう無いのですが、過去の画集などを見てみると受賞者、入選者の所属団体で判断できます。

 だったら、これらの団体に入れば、明日から一人前の画家だ。というわけにはいかなくて、いわゆるコネが無いと会費を取られるだけの平のままが延々続きます。

 日本はそういう国です。

 ただ、入選自体は以前ほど難しくはなくなっていると感じます。

嫉妬、妬み

 これなんですが、どこにでもあることですが、こういう組織では何かとありまして大変です。

 過去記事で出てきたおっさん。実はわたしの叔父と師匠が同じなんです。兄弟弟子関係になります。わたしもこの師匠に絵を学びました。この叔父の師匠は、二紀会の委員の先生なんですが、その辺りでいろいろあるわけです。

 厳密には、わたしの叔父が実は兄弟子なんです。はっきりいえば師匠の一番弟子でした。でも、例のおっさんが年かさなので何かと威張りたがります。

 しかし、この師匠から、免許皆伝(師匠の絵の神髄、奥義、秘伝奥義)を授かったというか、伝わったのは、叔父を含めて3人だけです。その3人に例のおっさんは含まれません。一人は中国人の留学生の女性で、現在上海の大学で准教授をしています。もう一人は、専業主婦で、大きな美術団体での活動はしていません。が、もったいないことに腕はおそらく3人の内で一番。師匠もこの人を一番気に入って見込んでいたようです。でも、二紀会には入りませんでした。欲の無い人です。

 さて、自称美術作家の例のおっさんがその先生に弟子入りしたのはもう40を超えていた頃です。師匠が大学の教育学部の美術科大学院の教授をしていた頃です。あらゆる面で遅すぎます。まず、学ぶ姿勢がありません。というと語弊になります。つまり、もう、師匠の教えが入らないんです。

 このおっさん、大学学部時代には絵画科にいましたから、そのとき別の先生から教わったものがもう固まっているんですね。すでに自分では一人前気どりに近いです。ですから、折角師匠が大事なこと、神髄を教えようとしても入りません。

 態度はいいんです。ほとんどこの師匠を崇拝しています。でも、教えが入らないんです。自分でどんどん黒帯にしてしまって、この師匠の免許皆伝を勝手に得たつもりになってしまいました。

 師匠も、私たちのように若い連中に対するような厳しいダメ出しとかの指導はできません。だって、何かとやりにくかったんでしょう。このおっさんは、文科省・教育委員会主導の現役教諭の特別枠で大学院に入ってきていますから、実質お客さんなわけです。厳しいことは言えません。

 実は、わたしこのおっさんが「わたしはこの先生(叔父の師匠)の絵しか描けません。」と言っているのを聞きまして、最初は(あー、熱心で律儀なひとだな。さぞかし頑張ったんだろう。)と感心していたのですが、このおっさんの作品を京都の二紀会美術展で、実際に初めて見た時には唖然としました。全くの、日曜画家そのものなんです。絵心は確かにありますよ。でもそれだけ。ましてや、一体これのどこが師匠の絵なのか。単に技法を真似ているにすぎないのですよ。

 数年も前のこと。奈良二紀会で、わたしこの師匠にこっそり聞いたんですよ。「先生。どうして、○○さんにちゃんと教えないんですか。」ちゃんと教えるというのは、この師匠の奥義のことです。

 そしたら、師匠は「しょうがないだろ。・・・こういう絵、描くひとなんだろう。(この絵じゃ無理。という意味。)」とおっしゃるのです。

二紀会○○支部

 過去記事にもあるように、このおっさん。何かと年かさというだけで、叔父に先輩風を吹かせて威張るのですが、叔父はお世辞は言わない性格なので、だんだん関係は険悪になってしまいました。

 で、例のメール連絡網から外して、会の連絡事項が伝わらないようにしたり、と子供じみた嫌がらせが始まりまして、脅迫メールみたいのも送ってきました。昔は温厚な方だったんですが、名誉欲というものは人を狂わせてしまうのですね。

 で叔父は、このメールを会長と副会長に見せて脱会する旨伝えました。

 で、叔父は奈良二紀会をやめることになったのですが、同じ二紀会委員の会長が戻ってこいとおっしゃるのです。

 いわば、例のおっさんにしてみれば、やっと目障りなやつが消えたところへ、自分と叔父を秤にかけられて、叔父をとられたわけだから憤懣やるかたないわけです。

 作家というのであれば、絵で勝負して欲しいものです。わたしにしても、絵が優れているなら一目おきます。でも、酷すぎます。もう、老害なんでしょう。

 絵の世界もいろいろあるわけです。みなさん。いい先生を見つけて、まず、腕を磨いて下さい。

 

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