せめてもの贅沢

　こんばんわ。瞳です。手術後はシャワーだけとか何かと大変です。多い日用ナプキンも血だらけになって大変。これ、しばらく続くんですよ。そして、座ると痛い。歩くと痛い。PCXに乗るとヘルメットの中で悲鳴あげっぱなし。

　でも、せめてもの楽しみというか、名古屋に行くと楽しみがあるんですよ。

人造宝石

　東急ハンズというお店があるのを皆さんご存じだと思います。本当にいろいろなものがあって面白いところなんです。なかでも、パワーストーンとか化石とかのコーナーが好きだったんですが、大阪のお店ではこのコーナー自体が無くなってしまいました。売れ筋商品じゃないからなんですね。

　百貨店もそうなんだけれど、売れ筋じゃないものがあるから行きたくなるんですよ。何百万もする腕時計や宝飾品なんてわたしのような庶民なんか買えるはずありません。多くの方々もそうだと思うんですが、老舗百貨店にみなさん足を運ぶのは、そういった商品を観るためでもあるんです。マーケッティングの方向性とか、経営者は見直した方がいいと思いますよ。

　大阪心斎橋の東急ハンズは新店舗を建てて新規開店したんですよ。つい半年ほど前。でもね。商品は大したこと無いんです。売れ筋ばかり置いている。他のどこにでもあるものばかり。だから、行ってもつまらない。結局この店傾いていくんじゃないかな。大丸百貨店と各階通路でつながっているんだけれど、なんか活気というか、ワクワク感が無い。経営陣はコロナのせいだとか思ってるんだろうけど、違うよ。つまんないんだよ。わあーすごいなー。というのが無い。

　こんな心斎橋の東急ハンズなんですが、むかしは、パワーストーンコーナーや化石、化学教材がいっぱいあって、わたし小学校の理科教師時代、よく利用してました。

　パワーストーンというと、何かインチキ商売みたいなのもありますが、基本。水晶などの安価で綺麗な宝石のことです。とても綺麗です。

　さらに、このコーナーには人造宝石も置いていました。人造といってもルビーやサファイヤの純然たる本物の宝石です。模造ではありません。結晶構造が同じの人工の本物です。こういうのあるんです。

　人造宝石、合成宝石、とかは、ものによっては安価に製造できるんです。まあさすがにダイヤモンドの場合は宝石にできるような人造ダイヤモンドの製造は困難なようです。宝石品質のものを、ごく最近シリコンベースに真空蒸着させる方法で、結晶を大きく成長させることに成功したベンチャー企業があります。しかし、今のところはダイヤモンドの人造宝石はやはり高価なようです。

　ただし、キュービックジルコンという人造宝石がありまして、成分や結晶構造はダイヤモンドとは全く別物なんですが、非常にダイヤモンドに似ているとされていて、むしろ、ダイヤモンドより透明で美しく輝きます。しかも、安くて信じられない程大きな結晶も売っています。わたし、5cmのブリリアンカットの巨大な結晶を持っています。

　多くの宝石は現在は人造が安価で可能になっているんですね。

　さてところがですね。今現在、このコーナーがあるのは、わたしの知っているところでは名古屋駅の高島屋内の東急ハンズだけなんですよ。

　わたし、名古屋に行く度にこの店に寄るのが楽しみ。なかでも、ルビー、サファイヤの綺麗なのを毎回一つ買うのが最近の習慣です。安いんですよ。ルビーでもサファイヤでも人造宝石は。

　ルビー、サファイヤはコランダムといいまして基本的に同じものです。ベルヌーイ法（火炎溶融法）という製法で比較的簡単に人工的に結晶を作ることができます。

　例えば水晶などは、美しいうえにブラジルなどから多く産出して値段も安くていいんですが、天然では、高温高圧の地中・地層中の高水圧の中で、何万年から何百万年もかけて徐々に結晶を成長させていきます。

　工業用に製造される人造水晶の場合でも、大型の高圧タンクに水酸化ナトリウム水溶液に原料を入れて、3か月以上高温高圧状態にして結晶を成長させます。大変な技術と労力を要します。

　水晶を単に溶かして固めただけだと結晶化せず、単なる石英ガラスにしかなりません。石英ガラスとは非晶質といい、結晶構造を持たないため、成分は同じでも水晶とは性質が全く異なる物質なのです。

　つまり、多くの天然宝石は独自の結晶構造を持ち、その生成には気が遠くなるような時間が必要だということなんです。

　これがですね。一説、ダイヤモンドよりも希少性は高いとされる、ルビーやサファイヤでは、原料を粉末にして、溶解し冷却すると、そのまま綺麗な結晶になるという性質があることが分かりました。このことがかなり昔から知られていまして、一時期異常に傷や不純物の無いきれいすぎるものは、人造ルビー・人造サファイヤだから用心しろ。などと言われていました。

　しかも、この人造ルビー・人造サファイヤなどの各種人造宝石は驚くほど安価なんです。

　ほとんど数千円。多分、見た限りガラス製のインチキではないと判断しています。日本製だけではなくて、中国やロシアの製造品もあって、不安になりますが、紫外線を当てたときの蛍光現象とかでまあほんものだろうと確認できるし、大学の元素解析機にかけたら一目瞭然。

　この大きさの天然ルビーで、この品質だと数百万円します。もっとかな。しかも、天然ものは必ず不純物や傷があって、加熱処理して透明度を上げています。天然ものの宿命です。

　この名古屋の東急ハンズで、レーザー発振用のルビーの棒も売っていて買いました。これは凄い。

　直径1㎝くらいで、長さが10㎝くらい。レーザー発振の基本的構造を学べます。

　女ですもの。宝石買ってくれる彼氏はいないし、せめて自分で大きな宝石集めて満足しています。