週間日曜日・大検でパニック障害

瞳の鬱(うつ)日記

 おはようございます。瞳です。

 早速本題なんですが、この関連の記事、アクセス数が極端に落ちます。ここの読者の方々は現役世代の男性が多いとのことですので、そのためなんでしょうが、このブログはもともと、鬱、(こもり人)引きこもり、いじめ、で苦しんでいる人たちのために兄貴から引き継いでいるので、しばらく、一般の方々。ご辛抱下さい。

 今日の記事の内容は、ディレイラー(社会の進級システムから脱線、脱落してしまった人)への内容です。

 

 大検こと『大学入学資格検定試験』というものがあることを書きました。今は、2005年度(平成17年度)から『高等学校卒業程度認定試験(高認)』へと名称、制度の若干の変更が行われています。

 ドラマ『中卒・東大一直線 もう高校はいらない!』(1984年2月3日 – 3月30日に毎週金曜日20時から放送されたTBSのドラマ)のことを書きました。実話を元にしています。

 重要なこと

 このドラマで一番関心したことがあります。というか、一番重要なことです。

 このドラマを見て『大学入学資格検定試験』の存在を知り、挑戦を決心した人たちは相当数いると思われます。

 で、重要なこと、大事なこととは、このドラマ、主人公の磯田元(磯村さん)は実際に東大に進学しました。

 かなりの秀才です。しかし、ドラマの中で『大学入学資格検定試験』の扱いは、共通一次試験と同等のものでした。つまり、本気で、全力で、家族ぐるみで挑む様子が描かれています。

 磯田元が受験している3日間は、家族が連き添い、家族は受験時間中、近くの公園でその日の試験終了までずうっと待っていました。

 これは、大変重要なことです。決して簡単な試験だというような描写は一切ありませんでした。

 むしろ、大学入試と同等の扱いでした。

 今、中学へ行けなくて、高校へも行けなくて悩んでいる人へ

 これらの方々は、今とても苦しくて、おそらく、本人も含めて家族がいろいろなところ、相談所、個人の支援相談員をしている人たちなどへ、進路等に関して相談していると思います。

 そのときに、現在のいわゆる『高等学校卒業程度認定試験(高認)』の存在と、その受験を勧められたと思います。

 そのときに、おそらく、「この試験は簡単なんだよ。」ということも言われると思います。

 これ、不安感を感じないための思いやりなんですが、これは実はいけません。

 絶対にこのアドバイスはしてはいけないんです。

 大検高認は決して簡単では無い

 このことが言いたいのです。ドラマ『中卒・東大一直線 もう高校はいらない!』での大検への挑戦の描写が秀逸だというのは、このことです。

 大検の時代。問題レベルは高校教科書の例題、練習問題程度で、確かに、共通一次試験、センター試験、大学入学共通テストに比べれば、はるかに簡単なのは事実です。しかし、ちゃんと高校の内容を勉強していなくては、問題解答は不可能です。

 わたしが受験した当時、この簡単だという噂を「原付バイクの免許試験」程度だと考えて、全くろくに勉強もしないでやってくる連中がいました。それもかなりの人数がいました。こいつら馬鹿です。

 この連中は、試験の直前の時間や、間の休み時間中、待合室でおしゃべりばかりしていて、他の人たちに迷惑をかけまくっていました。わたしも大変不快で迷惑でした。(ちなみに、この試験直前の悪あがきとかいわれる「駆け足おさらい」、「駆け足勉強」は決して無駄ではありません。わたし、大検以外にも、大検以後も多くの受験を経験しましたが、この直前駆け足勉強でやった内容のうち、必ず一個は実際に試験問題に出ます。不思議ですが本当です。)

 それでですね。この「原付バイクの免許試験」程度だと考えていた連中というのは、試験開始後、すぐに、ほんとうに数分でガタガタ椅子の音を立てながら退室していきました。

 試験は、当時はマークシートではなく、記述式ですから、まったくの白紙答案です。

 この試験は、本当に、きちんと高校教科書の内容を勉強していなくては解答できません。

 このドラマはこのことをちゃんと描写しています。

 極論、大学入試を目標にしていないと一発合格は不可能です。(1989年から現在の(高認)はマークシート)

 『大学入学資格検定試験(大検)』の合格者のレベル

 この大検は、わたしの時代、13科目が課されていました。(科目選択の工夫で11科目にできた。磯村さんは13科目に挑戦だったと思う。わたしは11科目で受験。)

 大検は、高校中退者など、在学中に科目単位が認定されている場合、その科目は免除されました。また、前年度までに科目だけ合格している場合もその科目は免除されていました。

 実際、多くの大検合格者は、科目免除で実際の受験科目はかなり少ない状態での合格でした。つまり数年がかりでやっと合格ということです。

 ドラマの磯田元(13科目)やわたし(11科目)のように、全科目一度で一発合格を目指すのは、相当に、また想像以上に大変でした。実際かなり過酷です。いざ挑戦するとなると、勉強中、もの凄く科目が多いのを実感しました。大学入試の5教科6科目とは違い、全部全く別科目の別分野なんですよ。そこが大変、本当にしんどい。しかし、肝心の大学入試の前に、大検で数年もロスすることなど許されない。

 実は、わたし、合格通知に同封されていた文部省のアンケート用紙に、「これからこの試験を受ける人のために、受験機会を最低でも年2回以上にして欲しい。」と書きまして、驚くべき事に、2001年から年2回実施になりました。

 わたしの受験時のはおよそ1万人の出願者だったとおもいます。このうち科目免除無しでの一発で全科目合格者は記憶が曖昧で出所は文部省(か例の本)だったと思いますが、1000人くらいだったと記憶しています。そのうち、およそ20人が東大へ進学したといわれています。(正確な資料が見つかりませんでした。現在は文科省でも一発全科目合格者数は公表していません。単に合格者数しか分かりません)(現在の(高認)の合格率は2021年は45.7%で、全科目一発合格者数は不明。)

 で、つまり、わたしの(大検)受験時は何と、全科目一発合格者のおよそ50人に一人が東大へ進学したということになります。ちょっとした進学校です。

 だから、この(大検)、(高認)(だいぶやさしくはなったとはいえ。)は、決して簡単だと、なめて、甘くみてはいけないものなのです。

 (大検)受験後・心臓発作!?

 さて、表題なんですが、わたし、この大検の3日間が終わって、ほっとしてしばらく開放感と同時にぼーっと完全な放心状態でした。

 実は、わたし、後にも先にも、この(大検)『大学入学資格検定試験』ほど、緊張した試験はありませんでした。

 大学入試ですら、これほどではありませんでした。

 何しろ、(一科目でも落とせない。)というプレッシャーは相当なもので、緊張の限界を超えていたのだと思います。

 この(大検)終了後、2週間ほどたったある日、夜中に突然胸が苦しくなり、心臓が止まりそうな状態になりました。救急車は呼ばなかったのですが、苦しくて車で救急病院へ行き、心電図やらの検査を受けました。

 担当医は、心音が以上に高い状態だ。といい、利尿剤を注射して血圧を下げました。

 その後、大きな病院へ行き、24時間心電図モニターを体につけて検査するに至りました。

 で、結果なんですが、診断は「神経性心臓病」(当時の病名)ということで、心臓発作の心配は無い。とのことでした。今で言う、パニック障害です。

 合格発表前で、この有様でした。本当に大変な試験だったんですよ。

*さて、ドラマの話に戻ります。エンディング曲「バラッドをお前に」 THE MODS(ザ・モッズ)
「♪知らぬ間に手を汚したぜ。
お前の嫌いな仕事してるNo no no~♪」という歌。とてもよかったです。

 今日も長文でした。ごめんなさい。目標への道は、一つではないんですよ。ということ言いたかったの。このけっこう難関だった「大検」にしても、やり方というのがあります。本番の大学入試にもあります。しつこいけど、まだ、続きます。

 

 

 

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