卒業式のシーズン
こんにちわ。どら猫ライダーみぃごろーです。
そういえば、この時期は大学入試や卒業式が行われます。
今日は卒業式に関してバイクとは全く無縁ではありますが、非常に貴重な体験をいたしましたので少し書きます。
最近、思い出すのは小学生の卒業式。とりわけそこで行われる通称「よびかけ」という演劇のようなもの。卒業生である6年生と5年生が歌を交えて決められた台詞を言うのです。
私の個人的な思い出には、苦痛以外のなにものでもなかったのです。
最初にお断りしておきます。私は教育研究者であり、同時にTOSSという教育関係の組織にも属しています。
TOSSとは向山洋一氏が代表をつとめ、みずから始められた法則化運動がベースになっています。
この向山氏の教育論に対しては賛否両論が非常に激しいのが特徴です。
否定派はベテラン現職教員が多いのですが、これは自分のやり方を明らかに否定されていると感じるからだと思います。
一方、支持派は「学級崩壊」を経験して法則化に出会った教師の方が多いようです。
一般的には、単純にアンチTOSS派は組合、馴れ合い主義、子ども不在のデモシカ教師(医者、弁護士、はちょっとしんどいから教師でもするか。または教師しかないか。という意味)。
そしてTOSSの教師は熱意にあふれた子ども第一の教師である。というような感じで認識されているようです。
しかしこれはステレオタイプであると思います。
実際には、
アンチTOSSの教師は。TOSSの授業法は論理主義であり、偏りがあるので受け入れられない。どこか本来の教育と違うような気がする。とかいった意見をお持ちのようです。これはこれで、自分の教育観をしっかりもったりっぱな教師だといえます。
いっぽう、TOSS教師の多くは「学級崩壊」で地獄を見た教師で、藁をもすがる思いで法則化のサークルにやってきます。そして、そこでTOSS教師の奇跡のような教師の技を見せつけられて、自分の教育法を見直して改善しようとしているそれはそれで熱心な教師が多いといえます。
どちらもりっぱなすぐれた教師であることに違いはありません。
極論、私が長年現場で見た限りでは、TOSS教師とTOSS以外の教師は、目指す到達点が同じだと思っています。
つまりこども第一主義です。
TOSSの教師は意外に熱血
今、研究で現場入りさせていただいている小学校の卒業式の話です。
私は初めて本当の「よびかけ」を観させていただきました。
私はこの「よびかけ」というおきまりの儀式は、明治からの教育制度発足からの偽善・欺瞞だと思っていました。
心にも無いことを毎日何時間も練習させられて、来賓や保護者に見せるためのいかがわしい行為だと思っていました。
ところがですね、先のTOSS代表の向山氏の著書「授業の腕を上げる法則」という本には、この「よびかけ」の指導法が書かれているのです。
どうして、あの向山先生がくだらない「よびかけ」を肯定するのであろうか。と長年疑問に思っていたのです。
今日、その長年の謎、疑問が解けました。
子どもたちが「よびかけ」を言わされているのではなく、自らの意思で言っているのです。信じられない光景を生まれて初めてこの眼で目撃しました。
教育関係に関わってから、はや20年以上。
向山氏の指導する「よびかけ」とはまさにこれなのだろう。だから、向山氏は「よびかけ」を大事にする。
この学校の先生方は、TOSSではありません。しかし、印象は驚くほどTOSSの上級者に似ているのです。
何より、子どもを大事にします。実は、これがTOSSの教育法なのです。TOSSの特徴である精緻な方法論はその手段にすぎません。
卒業式で泣いたことはこれまでありませんでしたが、思わずもらい泣きしてしまいました。
きょうもこのブログにお立ち寄りくださり、ありがとうございました。