2サイクルの思い出
こんにちわ。ミーゴローです。
おとといの朝は、雪の残る路面をPCXでの山越えになりました。
恐ろしいことといったらありません。橋の上など明らかに白く、アイスバーンになっている危険性があるので、這うような速度でバイクをきっちり直立させて通過します。
いつもは鈍くて邪魔なバスが、後ろで通過を待っていてくれていました。
下りのコーナーも全て足だし走法で、バイクを立てて走ります。
まったく生きた心地もしませんでした。
2サイクルの思い出
さて、2サイクルマシンは無くなりつつあります。それもいたしかたないのでしょう。2サイクルマシンを懐かしむ声も聞きます。あの加速感がたまらないのだ、とかそんなかんじなのですが、私はあんまりあの時代に戻りたいとは思いません。
私はヤマハRZ350Rでバイクのイロハを学んだのですが、2サイクルのあのピーキーな特性とオイルの汚れ、オーバーヒートには全く泣かされました。
公道マシンであるにも関わらず、パワーバンドをはずすと途端にもたつき、そうかと思えばいきなり信号発進でホイールスピンの急加速。夏場は水温が60℃を一度越えたらもうだめ。熱ダレで車にも追いつかれる有様でした。
今のECUバイクに乗るようになって振り返ると、よくもまあ、あんなマシンに乗っていたものだとつくづく思います。
映画「汚れた英雄」のオープニングシーンのオンボード映像で、ヤマハTZ500のタコメーターが写っていますが、平さんはおそろしく正確に1万回転付近をキープしていました。
500ccですら、2サイクルのパワー特性やパワーバンドには拘束されるようです。
’83の鈴鹿ビッグ2&4レースで、水谷勝さんの駆るスズキのRG500Γは、その年新設された鈴鹿のシケインで苦しみました。
2サイクルにはあまりいいイメージが無いのですが、別に決定的な原因がありました。
ショップの質の重要性
名前は伏せますが、ヤマハブランドの全国チェーンの例のバイクショップがあります。私がRZを購入したその店がたまたまだったのでしょうが、あまりにも整備能力、知識が無さすぎでした。
メカのチーフみたいなおじさんがいました。映画の「汚れた英雄」で勝野洋さんのチーフメカニックを演じていたキャプテンウルトラの役者さんのような感じです。見た目は。いかにもバイクのことなら何でも知っているといった印象でした。
1000km点検のときです。このおじさん、アイドルを調整するのですが、異常に低くしようとするのです。
私は一体何をしようとしているのかと思いました。RZのアイドリング適正回転数はおよそ2000回転以上です。それを何ゆえか1200辺りにしてしまうのです。
今のバイクでは1200は適正回転数だといえますが、ご存知の方も多いでしょうが、2サイクルでそんなに低くするとたちまちプラグがかぶります。オイル気たっぷりのカーボンがプラグの電極を覆ってしまうのです。プラグがかぶると加速が鈍ります。燃費も落ちます。エンジン内部の汚れも溜まります。ろくなことはありません。
当時の私は十代の若造ですから何も言えませんし、聞くこともできません。バイクのメカ知識は小説版「汚れた英雄」で仕入れたものが全てです。だから、何か訳があるのだろう、とか思っていました。
しかし、アイドル1200はやはり低すぎます。家に帰ってプラグを観るとやっぱりべとべとです。何かおかしいぞ、と思いました。
当時は自分でバイクをばらして整備しました。シリンダーを開けるところまではさすがに無理でしたがいろいろ調整して知識を確認していきました。RZはその点いい教材でした。
それでも自分でできそうにない整備はそのショップにもって行くのですが、そのたびにそのショップのメカニック(店員)たちは信じられないことをしました。
そして言うことも出鱈目でした。
そしてある日決定的なことをしてくれました。
悪意の不在なのでしょう。技術力、知識の無さがもたらすものです。
電気系がおかしいようだ、という話を電話でしたら、夜の9時過ぎにわざわざ家までRZを観にきてくれたのです。が、「7000回転から8000回転付近で点火が途切れる。」という説明をしたら、ガレージの中でいきなりバイクを始動し、冷えたままのエンジンを10000回転まで回して空ぶかしを始めました。
近所中びっくりです。窓を開けてこちらの方を皆さん観ています。
私は呆気にとられました。
(ああ。馬鹿なんだこいつら。)私はようやく気づきました。
ヤマハからホンダNSR250に乗り換えたときは、レース経験のあるショップからバイクを購入しました。
今日もこのブログをお読みくださり、ありがとうございました。
バイクをご購入される方は、お店の技術力をお選び下さい。
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