引きこもりの経済学の2

おはようございます。ミーゴローです。

私の地方では昨日は朝方まで激しい雨が降りました。午後からは晴れ間もでましたが今日も雨が降るそうです。

九州地方でも24日明け方にかけて梅雨前線の活動は一旦弱まりますが、24日朝から25日にかけて再び活発となる見込みです。

震災で大変な今年なのですが、熊本県甲佐では21日00:19までの1時間に150.0mmの、観測史上歴代4位相当となる記録的大雨を観測しているそうです。

何かと大変だと思います。募金しかできませんが何とか熊本の人たちにはこの危機を乗り切って欲しいと切に祈らずにはいられません。

 

さて、今日は引きこもりのための経済学の2回目です。

ごく初歩的なことをかいつまんで今日は書いてみます。

 

「座して食らうは山をも空し」という故事成語があります。

いくら豊富な財産があっても、働かないで何もしないとやがて全て食い尽くしてしまうものだ。という意味です。

 

人間本当にいくらお金があっても結局使い果たしてしまうもののようです。

宝くじで当てた人のかなりの割合は、ろくな結末にはなっていないというのは都市伝説ではなくて本当のことらしいです。

 

億単位のお金でも、人間使い切ってしまうのが恐ろしいではないですか。

 

シェールガス革命

シェールガズ革命というものがあります。

「アメリカでは、シェール層が国土のほぼ全域に広がり、そこに埋蔵されている石油や天然ガスは100年分を超えるといわれていることから、世界最大のエネルギー輸入国から2020年ごろには一転資源大国に躍り出ると見られる。」(WIKIpedia)

原油の産出量をおおまかにいうと、1位サウジアラビア、2位ロシア、3位アラブ首長国連邦だったと思います。

それが大きな変化を迎えようとしているのです。

 

1970年代に2度の石油ショックといわれるものがありあました。

それまでサウジアラビアを中心にした原油生産地は欧米諸国からただ同然の値段で石油を巻き上げられていたわけですが、原油の本来の価値を知り資源ナショナリズムに目覚め、革命を起こしたわけです。

OPEC(石油輸出国機構)は石油の価格決定権を国際石油資本より奪い、その原油政策は、世界の原油価格や世界経済に大きな影響力を及ぼすようになりました。

 

以来、産油国の人たちはオイルダラーと呼ばれるようになりました。莫大な富を得たのです。

これがおよそいまから40年ほど前のことです。

 

石油は先進国にとってなくてはならないものです。

この石油の利権をめぐって大国間で多くの紛争、戦争がおきました。在来型原油・天然ガス埋蔵量の2/3が中東地域に集中していたのです。

中東は地政学的地理要因の重要な要因なのです。

 

思えばこのことが、アラブのイスラム圏に欧米キリスト教圏などの大国が何かにつけ介入する原因になったわけです。言うなれば現在のあらゆる不幸の原因はこの辺りにあるともいえるでしょう。

 

さて、原油価格がおよそ半分になって久しいです。

一体何か起こっているのでしょう。

 

簡単に言ってしまえば、わざわざ中東から原油を買わなくてもアメリカが自分の国土で生産できるようになったというのがあるようです。

シェールガスの採掘はコストが高いという課題があったのですが、技術革新により解決しつつあるということです。

まさにこれは革命なのです。極論、原油資源をめぐっての紛争が無くなるといっても過言ではないのです。シーレーン防衛のためにホルムズ海峡に米空母や海上自衛隊がわざわざ出かける必要もなくなるということです。

 

オイルダラーの人たち

「おごれるもの久しからず」、という故事成語があります。故事成語というより、平家物語のはじめにある言葉ですが、今のオイルダラーの人たちの運命でもあると予感します。

 

オイルダラーの人たちが原油の輸出で得た莫大なお金はいったいどれくらいになるのでしょうか。

自家用ジェット機、海外リゾート地の別荘、高級外車、豪華な邸宅、かぞえあげたらきりがありません。

 

原油の輸出で稼いだお金があったなら、たとえ、シェールガス革命が起こったとしても破産して食うものも困るというようなことにはまずならないだろうと思います。

普通は。

でも、どうでしょう。

 

OPECなどは、シェールガスのコスト高から高をくくり原油生産量削減には応じていません。それにより原油価格は大幅に下落しました。

実際今現在ではシェールガスのコストはすでに改善されているとおもいます。原油生産削減に応じないのはシェアを確保しておきたい思惑があるそうです。

しかし、中東の原油生産コストはすでに大幅に今の原油価格を上回っています。

石油の価格が低迷しているにもかかわらず、原油価格が高止まりしていた時の放漫財政が止められず破産寸前に追い込まれることになるのはほぼ確実ではないでしょうか。

 

投機市場では、ここ最近オイルマネーが流入してきています。

欧米ヘッジファンドのディーラーが中東の投機ファンドに引っぱりだこの状態だそうです。

 

少なからずオイルダラーの人たちにも危機感があるのでしょう。

いままでのようにお金が勝手に砂漠から沸いて出てくる状況は終わりを告げたということです。

 

第一次石油ショックからはや40年が経ちますが、栄華は終わりを迎えつつあります。

人間一度覚えた贅沢は忘れられません。

 

われわれ貧乏人は学ばねばなりません。

お金というのは、本当にこわいものです。

何とか、食っていけるだけの最小限のお金を得ることが大事だということです。手段を地道に考えるしかないようです。

 

今日もこのブログをお読み下さり、ありがとうございました。

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